スキップこどもクリニック

嘔吐

vomiting

嘔吐は、胃腸の食物を消化する能力がおちているため「食べたり飲んだりした物」を胃腸が拒絶して起こる反射です。
吐いたあとに水分をとることができて、気持ち悪そうだったり苦しそうでなければさほど心配はないですが、嘔吐と共に顔色不良となりぐったりする、火がついたように激しく泣くことを繰り返す、血便(オムツに血が混じる便が出る)等が見られるときは腸重積症のおそれがあります。腸が腸の中なかにどんどん入り込んでいってしまい、12時間以上経過すると腸が壊死して腹膜炎やショックを引き起こしたりする恐ろしい病気ですので、できるだけ早く医療機関にかかりましょう。受診の際は便の異常がある際はスマホ等で写真で記録するかそのおむつを持参するようにしましょう。

尚、オムツは便の状態を確認後お持ち帰りいただいておりますのでビニール袋でしっかり包装してきてください。しっかりと手洗いをすることも大切です。また、嘔吐のときは、脱水症状にも注意が必要です。
ただし吐き気がおさまるまでは、まずは何も与えず胃腸を休ませることを優先しましょう。吐き気の強いときは、水を飲ませても吐きますし、吐いてしまうと余計に脱水症状をひきおこす要因にもなりますので、吐いて2時間程度は何も与えずにまずは胃腸を休ませることを優先し様子をみましょう。吐き気が出ている時間はお子様もつらいので医療機関を受診しましょう。多くは症状を和らげるお薬を使用することが一般的です(医師の診察による)。

その後、吐き気がおさまって水分を欲したら経口補水液などを少量ずつゆっくり与えてください。与える際は1回量は年齢にもよりますが1回50-100mlほどコップにとり、小さなスプーンで少量で一口ずつゆっくりと飲ませてあげましょう。のどが渇いて欲しがっていてもごくごくと一気に飲ませてしますと吐いてしまいますので注意してゆっくりと少量を繰り返し飲ませてあげてください。

少量の水分がとれたのを確認できた後から食事は再開しましょう。様子を見ながらうどんやおかゆなどの炭水化物で消化の良いものを少量ずつ与えるのが良いでしょう。